統一宇宙歴

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ベルンハルトはコンラートの策に国家の命運を託すことを決定し、コンラートを一挙に五階級特進させて中将とし、他の四提督を率いて作戦を遂行するように要請した。 その頃、各戦線で苦戦が目立ってきたU.S.A.軍は一度後退して戦力の整備を行っていた。 その間にコンラートの策は実行に移され、艦隊が通行可能な各宙域を機雷封鎖した。 そして首都星ユグドラシルへの最短ルートとなるシュヴァルツ回廊のみを開放し、この宙域にコンラートと四提督率いる三万隻の艦隊を集結させた。 U.S.A.軍はゲルマン連邦の動きを決戦のための準備と考え、長引く戦争で兵士達が疲労してきたこともあって、あえてゲルマン連邦の誘いに応じることにした。 罠を警戒したU.S.A.軍は、罠ごと敵を打ち破ることを企図して鋼の猛牛の異名で知られるダニエル・カールセン提督に五万隻の艦隊を預けて決戦へと送り出した。 両軍共に万全の布石を打って、決戦の準備は整えられた。
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