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「さあ、まずは自己紹介から初めてもらおう。キャラ付けって大事だもんね★」
と、犬(大魔王?)がほざいた。
よし、グッジョブだ犬(大魔王?)!
やっと俺の名前が出せる!!
「じゃあそこの地味な彼!言ってみるがいいわ!!」
と、犬が前足で俺を指さす。
はいはい、ご都合主義ご都合主義。
作者の単純な脳味噌につっこみを入れていても疲れるだけなので、俺は自己紹介を始めた。
「俺は、来栖健汰。サラリーマンだ。年は22。なんか魔王とかよく解らんが、よろしく」
シーン。
「普通ですね…つまらねえな陰毛野郎。趣味はろうそくと縄で遊ぶこと★とか言ったらどうなんですか?」
「いや、SMだろそれ!!!ってかテンパーでもないわ!!!」
「よし。普通な空気読めない奴は放っておいてそこの可愛い子、次いきなさい」
何、みんなして普通だって!!いいじゃない普通だって!主人公失格かもしれないけどいいじゃない!!!!
そんな俺の葛藤など気にせずに物語は進んでゆく。
さっき犬(魔王?)をなで回していた女の子が自己紹介を始めた。
「あっ、あの…『魔王』なんて変わった芸能事務所の名前ですけど!この私、木坂巴!!全力でがんばってみます!!!!!」
???芸能?そうなのか?
「オルテガ…あなたって人は…」
ヘルガがあきれた声を出す。
見ると、さっき自己紹介をした女の子の横の黒スーツ男が何やら含み笑いをしている。
ピアスを大量に耳に付け、多少黒の混じった金髪。例えるならホストのような男だ。
「俺、嘘はついてないっすよ?スカウトしに来たとしか言ってないんでー」
…ちょっと女の子がかわいそうになってきたが、ここは真実を教えないほうがいいよね★
「よし、次はそこのモーホー二人、逝け」
魔王はいろんな意味で地雷を踏んでしまったようです♪
「ち、違う!あれはただのダイエットなんだ!信じて…」
「キャラ付けは十分だ!名前をいえ!」
ある意味死刑宣告だ。ホモキャラ確定ってことだし。
「うう…僕は大柳奏太。みんな。よろしく…」
こんな状態だが、様になっている。イケメンってうらやましいよね★あいつホモだけど。
「よし、じゃあ次は…」
魔王は次に次に指名する人間を探している。
…え?何?
まだ続くの?
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