第一章《呪いを解くには》

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「俺もこの呪いを受けた時は怖かったさ。自分があんな化物になるんだからな……」  さらに続ける。 「だが怪物になると誰も近寄らなくなる。話しかけようとすれば銃で撃たれるし……。そんな中で生活すれば、自然と憎しみが湧いてくるさ」  すると化物は、段々と灰になりはじめた。 「いいか。俺が行動を起こしたのは、何も人間を殺したかったからだけではない」  足の方から順に、ゆっくりと、サラサラと黒い風に飛ばされ……  もう、足は無かった…… 「理性が段々無くなるんだ。自分が誰なのか、わからなくなっていく」  サラサラと、風に流されていく胴体…… 「理性が無くなれば自分が怖くなる。そして思うんだ……」  首だけになり…… 「理性があるうちに、この憎悪を晴らして楽になりたいと…な……」  全て消えた……
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