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少年の名はクリア。
その名の通り透き通った目をしている。髪は真っ赤で警戒的だが、その目が癒しを与えているせいか、とても好印象だ。
さらに額に出来た古傷。髪の付け根から眉にかけて伸びる線。何かあったのだろう。深く、それもまた印象的だった。
そんなクリアの口から出た言葉、ルージュ。
クリアの妹。同じく、赤い髪の毛に透き通った瞳が印象的な少女。
二人は周りが羨むほどの美男美女。将来はきっとモテるだろうと期待されるほどに美しい姿だ。
二人はとても仲がよく、毎日雪遊びや、近くの森で生き物を探していた。
そんな愛する妹の名を、息を切らして言ったクリア。彼女の身を案じているのだろうか。
と、突然クリアは立ち止まり、その綺麗な目を精一杯に開きながら後退りをしていた。
走ってきた所と反対方向に視線があり、それはもう真っ直ぐだった。
唖然と目の前にいる何かを見ていた。
ザッ、ザッ、と一歩ずつ下がるクリアが見ているもの。それはとんでもない姿をしていた……
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