私と、友達

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なんとか自分を励まし、下駄箱で靴をかえ、三階にある1年2組、自分のクラスへの階段を上がる。 三階の廊下からは、クラスの男子の騒ぎ声が漏れていた。 自分の席は一番後ろなので、教室の後ろのドアから入る。 男子は黒板の周り、女子はあちこちで友達とのグループを作っていた。 無論私も、人見知りなのを耐えて、なんとか友達が出来た。 窓に近い自分の机に鞄を置く。 そして、自分の席にすでに座っていた子に問いかける。 「私の席だって、いつも言ってるよね…香弥(かや)?」「やほ~。ミナミお早う~」 質問を挨拶で返すか… さらりと話を受け流す香弥は、毎日私の席に座る。 どかすのに毎日かなりの体力と精神を使う… 「頼むからどいてくグハァッ!?」 いきなりの横腹への攻撃。よけれる筈も無く、朝から30のダメージを食らう。(HP100) 「違うでしょ?ミナミの席はあそこでしょ?」 爽やかすぎる笑みを浮かべ、香弥の指差した方向は… 「窓の外行けってか?」 「うん♪」 確認しよう。ここは三階だ。窓の外、眼下には固いアスファルトが。
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