最後のプレゼント

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『雨も降ってきたし、そろそろ帰らなな~。』       これ以上一緒にいると離れられなくなる。       自分でもそうわかっていた。         そして二人で歩き出し車の方へ向かう。         一歩一歩がとても重く感じた。         その時ヤスの携帯がなった。         「はい、わかってるわ。今から帰るよ。」         ヤスの横で物音一つたてないように静かに会話が終わるのを待った。       嫁さんかな…         ほんまのタイムリミットきたんや。       「ごめん…オカンからやったわ。」         ヤスはあたしに気を使ってくれてそう言ってくれたけど         相手がサキちゃんだった事もわかる。       また胸が締め付けられた。    
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