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私の隣りに座る、早苗の母親と…その横はお父さんかな…?
なんだか優しそうな面持ちのダンディーな男性だ。
あれ…早苗はお父さん似なんだな。
目元や顔の輪郭がそっくり。
…って事は私にもそっくりだっていう事なんだけれども。
「さあ皆さん揃いましたね。仲介役を勤めます金城です。」
そんな事を考えていたら豊満な体つきの女性がニコニコと挨拶をし、互いの自己紹介が始まった。
「ではまず僕から。米沢章人です。24才で早苗さんとは年が離れてしまいますが…よろしくお願いします。」
私の真ん前に座っている男性がペコリと頭を下げる。
爽やかな印象を受ける、好青年といった感じだ。
目尻の下がった顔からも優しい雰囲気が窺える。
整った顔立ちもしているし…。
勤め先が海斗の会社の子会社だったのには驚いたけれど。
その隣りに座っているご両親も良い人そうだ。
……次は私の自己紹介だよね…。
そう思うと冷や汗が出てくる。
大丈夫。
早苗と練習もしたし、大丈夫!
自分に言い聞かせて口を開いた。
「山崎早苗です。今年18才になります。よろしくお願い致します。」
思ったより上ずった声は出てしまったが、とりあえずは間違えずに言えた…。
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