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じゃあ…私のため?
驚いた顔で固まる私に、海斗が困ったように笑う。
「まったく…お前はすぐ不安になるな。」
「ごめんなさい…」
「責めているんじゃない。」
言いながら抱きしめられ、優しい声が私をなだめるみたく響いた。
「不安になるのは愛しているからだと…つい最近安田が言っていた。だからその不安も、お前が俺を愛している証しなんだろう?」
「海斗…うん。」
抱きしめられた体が熱い。
私の中の欲望が疼きゾクゾクと背筋を悪寒に似たものが走った。
不安になるのは愛しているから。
だから…だからこそ今、海斗に触れて欲しい。
熱く激しく求めて欲しい。
気づいた時にはもう口を開いていた。
「海斗…お願い、抱いて?今すぐ海斗に抱かれたいの。」
「遊里、しかし傷が…」
「我慢出来ない。海斗が…欲しい。」
言い終わるとすぐに海斗の唇を塞ぐ。
自ら舌を絡ませると海斗が驚きつつも応えてくれた。
「んっ…ふっん…」
淫らに舌が絡み合う音が響く。
じわじわと蕾が濡れていくのが分かった。
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