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海斗が最後に優に伝えた言葉。
きっとあれは海斗自身の事だ。
夫として、父として、海斗は最高の存在なのは分かっていたはずなのに。
忙しい仕事の合間に4日間も休みを取ってくれた。
それだけでもとても幸せな事。
それなのに…たった一日仕事に海斗を取られるからといってひどく当たった。
私はなんて子供なんだろう。
海斗は仕事も家庭も大事にしてくれているのに。
……でも今回の事で海斗の考えが分かったから、二度と同じ過ちは繰り返さない。
優と早苗にも、そんなカップルになって欲しいな…。
お互いを思い合って守り支え合って欲しい。
「…なんて、ちょっと年上ぶっちゃったかな。」
クスクスと笑い一人呟く。
そしてそっと立ち上がり長い廊下を歩き出した。
「…さて、遊真と斗真に突っ込まれた時なんて話すか考えないとね。」
「…疲れた…」
ドサッとベッドにダイブしため息をつく。
息子達にあれやこれやと聞かれ、結局一時間以上話していた。
「…父さん達って誘拐しやすいのかな」
という遊真の一言に夫婦揃って固まってしまったのは言うまでもない。
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