夏の始まり

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―――チリーン 窓の外で風鈴が揺れ動き涼しい風が部屋に入ってくる その部屋の中に男が寝ていた。年は16ほどであると思う。髪は黒く、顔は悪くない、むしろ良いほうだろう それから少し経ち男は起きた。大きな欠伸を一つし、トイレに向かう ―――ピンポーン 男がドアノブに手をかけると同時に誰かが家のインターホンを押す 「少し待っててくれないかな…」 ―――ピンポーン 余程急いでいるのであろう、インターホンを押す間隔が早い 男は溜息をつき、トイレに入る ―――ピンポーン…ピンポーン
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