四章

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「ルシファー、転移術の構造教えてくれ」 晶は独り言を言うようにルシファーを呼び出し、カグラに向かい手招きする 「………何処まで?」 晶はカグラの手を握ると転移術を展開、発動寸前に答えた 「最初に来た山だ」 魔法陣から放たれた光が晶達を包み込み、二人を消し去った 晶達が転移したのは魔界に初めて来た場所。裂け目に吸い込まれて着いた場所だ その日と変わらず、無人。明かりも無く、足場から足を踏み外せば麓までノンストップ 「ファイアボール」 晶は空に手をかざし、頭上に直径2メートル程の火球を出現させる 晶が手をユックリと握ると、火球も小さくなっていき、最後にはバスケットボール程の大きさの小さな太陽が出来上がった 少し小さめだが、二人で歩くには十分明るい 晶はその明かりを頼りに鉄の埋まっている場所を探しだし、岩肌に手を添える 「魔鉄はどこだ」 晶は岩肌から魔力を流し、少し様子を見た 十秒が経たない内に約100メートル先で、白い光が発生した
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