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晶はカグラの手を取りその場所まで先導する。そして壁に顔を近付け、探し物をするように見る
「此処だ、1番質が良い。だが今の俺にコレを打つ術は………無い
仕方ない、初めてだが携帯の機能使ってみるか」
晶はカグラを呼び寄せ、壁の一部に手を置かせる。カグラが魔力を流すと淡い青に岩の壁は発光し、割れた
ヒビはカグラの手を中心に1メートル程。普通では起こらないこの現象に、晶は驚いた
「………普通割れねーんだけど、何したの」
カグラは何もしていないと首を振る。晶はこんなこともあるのか、と自己完結し、魔鉄を待った
晶はミニ太陽の明かりを頼りに座れそうな岩を探し腰を下ろす。カグラもすぐ傍に座った
そして晶は口を開いた
「カグラ、俺のせいでこんな所に来て、皆と離れるの、嫌じゃなかったか?」
晶の口から紡がれる言葉。それは晶の不安。平和であると偽っている不安定な世界。カグラは魔界に居るよりヴァルハラに居た方が良い、晶はずっとそう思っていた
「良い。晶が居る、仲間が出来る、強くなれる
なるように、なる」
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