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そしてその音に対して気づき、近付いて来た者が居た。晶の師匠、ゾルだ
ゾルは少し慌てながら床と晶を見て、深い溜息をついた
「いや、床はどうでも良い。国取られた。さっさと逃げるぞ」
ゾルは有無を言わさず晶達を捕まえ、晶の耳にしたこと無い呪文を唱え、転移した
「で、国取られて、何で俺ん家に逃げ込むんですか?
いつ国取られたんですか?」
「お前達が城出たって報告が入った後によ、もう一本急な連絡入って政治を乗っとったとよ
信頼出来る部下はもう中に居る。この世界しか安全な場所は無いんでね」
ゾルが無造作に開けた扉からは晶にとって懐かしい風景が見え、何処も変わった所はない
『全く面倒な事になったもんだ』
『あ、アエーシュマ醤油取って』
その中に餅を焼きながら深刻な顔をしているオーリとアエーシュマが居る
二人とも何してんの?
晶にとって国が取られた事より、二人が人の家で餅を焼いているという事の方が頭が痛くなった
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