失った○○

9/12
前へ
/50ページ
次へ
三年の廊下。 人が居ないって訳ではないが僕達の所と比べると少ない。 恭介は…いた。 人が少ない教室内で絵…本?を見ている。何時もなら漫画本なのにどうしたのかな? りき「あの…」 恭「ん、なん…こいつは驚いた。どうしたんだ理樹」 目を絵本から離して僕を見つめる。 でも…言葉で言うほど驚いてないって言うか、冷静って言うか…。 りき「よくわかったね、声も少し高くなってるのに」 恭「ん?あぁ、俺がお前を見間違える訳ないだろ?」 りき「僕としてはもっと驚いて欲しかったけど」 恭「ハハッ、とんでも話しは慣れちまったからな、女装って訳でもないんだろ?」 やっぱり恭介には全て見抜かれている。 りき「ねぇ…恭介は何でか分かる?」 恭「そうだな…ハッキリ言って……。」 恭「わからんw」 無邪気な笑みを浮かべている。 本当に分からないのかな? 恭「今回の件には全く関与してないぜ?現実じゃ俺には世界を変えるなんて力なんてないしな」 りき「そっか…」 恭「そう落ち込むなって“俺達”がなんとかしてやるから、それまで楽しんじまえよ」 りき「た、楽しむって//」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

227人が本棚に入れています
本棚に追加