第5話 旅の恥は…

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…何故、地獄の1丁目かって?😒👂✋ それは… 当時、妻の実家には妻の祖母が居た。 心臓にペースメーカーが入り、脳梗塞を患い、辛うじて歩ける状態だったのだが、月に1度程度、東京から静岡の外れの某温泉に行くのだ… 私は朝早く起き、妻と祖母を乗せ静岡まで車で送る… 現地に着くと部屋まで荷物を運び、その足で東京に戻り仕事に行く… 数日後にまた朝早くから静岡に2人を迎えに行き、連れ帰るとまた仕事に行く… 身体はボロボロだ… まぁ、婆さんの満足そうな顔を見れば、そう嫌でも無かったのだが… 喋れなくなった婆さんも頭を使ってるのだろう… 我が儘放題、常に仏頂面してる婆さんも私にはいつもニコニコと愛想がよかった。 最終的には更に2度の脳梗塞に襲われ、寝たきりになってしまい、家族の呼び掛けにも反応しなくなってたらしい… (らしい?)😓 《らしい》とは… 実は、仕事に行く前に中庭から婆さんの寝てる部屋を覗くと、毎日、動けないと言ってる婆さんは布団から微かに手を出し、私に手を振って見せて居た。 昔から無精で面倒臭がり屋の婆さんは家族に反応するのは面倒臭いが、毎月大好きな温泉に連れて行ってくれる孫の旦那には愛想良くしとかないと、また温泉に連れて行って貰えないと思って居たのだろう… ちゃっかりした可愛い婆さんだった。
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