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数年後…
まぁ今年なんですがね…
私、《迎え火》《送り火》とかって、ぶっちゃけ《風習》程度にしか考えて無かったんですがね…
今年、国道の向こう側で何かがチラ付いて、何気なく目をやったんですね…
そしたら、前まで爺さんがパイプ椅子で女性をブロックしてた辺りで火が上がってて、周りを爺さんの家族5~6人が囲んでるんですね…
そう…《迎え火》です…
『息子さんきちんとやってんだ…』
なんて思って、手元の仕事を終わらせもう一度目をやると、いつの間にか人数が増えてる…
数えると8人…
良く目を凝らすと、見た事無いお年寄り2名と、裸の爺さんが1名…
…はっ…
裸のジジイだとぉっっ!?
そう…
紛れも無く、あの爺さんがその輪に加わり、自分の息子達家族の顔を一人一人覗き込み、ニコニコしてました…
やがて、迎え火を消し、後始末をすると、家族に紛れて家の中に爺さんも入って行きました。
《迎え火》《送り火》…
この儀式に則り本当に黄泉の国から家族が帰宅し、そして送られて行くんですね…
迷信の類いだと軽んじてた自分が少し恥ずかしくなる体験でしたね…
そして、一言言わせていただくとしたら…
『爺さんっ!!
…死んでもパンツ一丁かいっ!!』
…ツッコミ入れずには居られませんでした…
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