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「いいっスか?ここで塩を入れるのがコツっス。」
「あの…それじゃ素うどんじゃないですよね?」
「細かい事は気にしないっス!」
大きな男が成歩堂に言う。
その男は耳にペンを挟み、スーツの上着を抜いでいる。
「…さあ出来たっスよ!」
「…すいませんね、イトノコ刑事、貴重な食料を…」
「いいっスよそんなこと!同じ貧乏なんっスから。」
そう言う糸鋸 圭介(いとのこぎり けいすけ)刑事に成歩堂は心の中で、
(貧乏な理由は全然違うけどね…)
とつっこんだ。
…さて、ここはイトノコ刑事が住んでいるアパート、「メゾン・ド・あした」である。
しかし、「あした」とつく割にはかなりのボロアパートで、成歩堂はこれを見たとき、
(こんなアパートで「あした」を迎えれるとは思えない…)
…と思ったほどだ。
…で、何故成歩堂がこんなボロアパートにいるのかと言うと、成歩堂が買い物しに来た所でイトノコ刑事にバッタリ出くわして、
「同じ貧乏っスからね!美味しい麺類の茹で方を教えてあげるっス!」
と言われ、半ば無理矢理つれてこられたからである。
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