ageha

2/15
前へ
/44ページ
次へ
男にも女にも、他人というものには興味がなかった。 中学は女子校で、常に浮いた存在。 短い髪に耳には校則違反のピアス。 ネクタイはだらしなく緩め、スカートも短い。 今時の中学生には珍しくもない格好だけど、私の学校は超がつくお嬢様学校。 誰も自分には近づかない。 そんな3年間を過ごし、私は追い出されるように卒業した。 うっとおしいはずだった学校を、出た。 残ったのは、何も知らない、何もできない自分。 唯一の肉親は母親。 その母親は、私のことを嫌っているように思えた。 大きな喧嘩も、言い争いもない、冷たい空間。 私は、家を出た。 .
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

174人が本棚に入れています
本棚に追加