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「さて…、誰かが来る前に、さっさと参りましょうか。見つかると、いろいろと厄介です」
そういえば、下のほうがなんだか騒がしい。
銃声を聞き付けた先生が、様子を見に来ているに違いない。
「さぁ、目を閉じてください」
「ちょ、ちょっと待って!行くってどこに?」
「それは、目が覚めてからのお楽しみですよ」
―フフ
と男は笑った。
さっきまでの無表情とは違い、とても穏やかな表情をしていた。
ガヤガヤ――
そんなことをしているうちに、先生達はもう、すぐそこまで来ているようだった。
「さ、早く目を閉じて」
男は少し焦りながらそう言った。
私は言われるがまま、目を閉じた。
そして、だんだんと意識が遠のいていくのだった。
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