序章

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 ティーダ。  もう一度、キミに逢いたいよ。  もっといろんなことを話したい。ありがとうって言いたい。ふたりで一緒に、この穏やかな世界を歩きたい。夜明けまでにぎやかにはしゃいでみたい。  大好きだよって、伝えたい。もう一度、キミに触れたい。抱きしめたい。抱きしめられたい。  だから、わたしは空と海を眺めている。キミが融けていった空と、キミがやってきた海に向かって指笛を吹いている。わたしはここだよって、キミに聞こえるように。迷わずに帰ってこられるように。
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