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学校に入りたてで、まだ知らない人もいるのに、皆は俺のカレーを食べてくれた。
結構な好評で、結局クラス全員が一口ずつ食べた。
小池も食べていた。
「・・・」
俺は後ろの方で小池の美味しいという声が聞こえてきて、なんだか胸が痛くなり、そのまま帰路についた。
家には誰もおらず、俺は一人でニュースを見たり、料理したり、いつも通りに過ごしていた。
今日は小夜子の帰りが遅いハズなので、冷えても美味しい物を作ろうと思った。
一応、米を研いでいると水飛沫が飛び、それがこの前のあの日を思い出させた。
あの日、あの時の、晴れを呼んだ女の人。
ありありと浮かぶ、長い髪、ワンピース。
今思えば、同い年ぐらいだったかもしれない。
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