雨が降ったから

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きっとそれはどこにでも転がってるん物なんだ。 でも、目には見えない、手では取れない。 もし誰かがそれを掴んだら、一人だけじゃなくて後4人か3人幸せになれる。 きっと誰もがそれを求めている。 俺だって、昨日台所で呟いた。 「かわいいこいねぇかな」 『誰かに恋してみたいな』 まさに目の前にはかわいいこが居た。 俺の初恋は、名前も知らない晴れ女だった。 「りゅ~う~。どぉしたの?」 「んふふ、ななんだ?お代わりか?」 「うんおかわり~~じゃなくて、なんでそんなにニコニコしてるのって」 「さや、俺だって大人の階段を昇ったのさ」 「えっ」 小夜子が何故かピシッと固まる。
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