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「み、見た!?パコ」
「見たよ・・・白くて大きくて・・・」
「うんうん」
「つぶらな瞳の・・・」
「・・・?うん」
「いもむしだろ!!あんなの見たことない!!ヒィー!!じんましん出るッ」
「そっちじゃない!!」
漫才みたいな事をやっているうちに、それは茂みからでてきた。
「うるさい・・・君たちのせいで眠れません」
でてきたのは、白いライオンだった。これこそ百獣の王、白く美しい毛並みと、青く鋭い目は何者にも媚びぬ気高さが感じられた。
「パコッ!!な、何とかして!!」
「おうおうレオじゃないか」
「あ、パコさん。久々っすね。また細くなりました?健康第一っすよ!!」
「ハハッ分かるか?最近野菜思考なんだぜ。でもウサギは美味しいよね。」
「美味しいですね、ウサギ・・・でも最近ウサギの少子化が進んでいるらしくて・・・あまり食べるんじゃないとウサギ代表に言われましたよ。」
「ほう、そうなのか、じゃあヤギか豚だな!!」
二匹が和気あいあいと話す中、アリスはポカンとした顔で二匹を見つめた。
「ねぇパコ・・・」
「アニキを呼び捨てするとはこの無礼者!!小娘がッ!!食い殺してやる!!」
「キャアッ!!」
「や、まてまてレオ。彼女も奴らにおばあさんを殺されたんだよ。だから、一緒に着いてきているだけだ。」
「あ、そうなんすか!!」
レオと呼ばれるライオンは、アリスの前に来て頭を下げた。
「申し訳なかった。俺はレオって言うんだ。パコさんが呼び捨てを認めるくらいなんだから、俺だって君に呼び捨てされなければ腑に落ちんぜ。俺の事は、レオとでも、何とでも呼んでくれよ。」
「わ、私はアリス。よろしく」
「ところで、」
パコが話を切った。
「レオは何をしていたんだ?」
「ああ、ドキッとメモリーズ、通称ドキメモしてたっす。」
「相変わらずマリが落とせてないんだな。」
「そうなんすよ!!こいつガードの固いツンデレ野郎なんすよ。わりと可愛いから良いけど。」
レオはゲームが趣味らしい。しかも少女の出るゲーム。
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