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「レオ、あの豚たちのボス知らないか?」
「あの豚っすか~?」
レオは、目を細めて遠くを睨んだ。しばらくして、目をカッと見開いた。何か思い出したのだろうか。
「パコさん…」
「どうした?」
「マ、マリの弱点思い出したっ・・・!!」
レオは跳びはねた。やれやれ、こんな事だろうと思った。しかし、しばらくするとレオはさっきより目を見開き、固まった。
「今度はなんだ?」
「パパパパコさん、後ろっ」
パコは後ろを渋々向いた。するとそこには
口が裂けた
目が真っ赤な
大きな大きな
幽霊
「・・・!!!!」
パコはもちろん固まった
レオは身構えている。
一方アリスは
「キャアアアアアアッッ!!!!」
そう、女にしては正しい反応だろう。しかし、次に発した言葉にレオとパコは絶句した。
「可愛いいいッッ!!!!」
「・・・!?」
そう叫び、アリスはその幽霊に抱き着いていった。
「なんて可愛いのッ!?もうこれはお持ち帰りよ!!」
アリスのありえない反応と、抱きしめられる痛みに幽霊は悶絶した。
「ギャアアア!!!!」
苦しそうに叫ぶと、痛みに耐え切れなかったのだろうか、アリスの腕から消え去った。
「ああっ、・・・いなくなっちゃった・・・。」
「す、凄いわ・・・大スクープだわ!!」
叫んだのは一人の女だった。
「ついに幽霊が死んだ!!死んだ!!死んだ!!!死んだ!!!!」
嬉しそうに叫びながら、森にスキップしながら入っていった。
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