第一章

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…目が覚める 「……っ」 ここは、どこだ… 寝ぼけた頭をふって馬鹿げた思考を振り払う 久々に昔の夢を見た そう、ここは半壊した家屋の中 昨日は雨が降っていたんだった 砕けた硝子窓から空を見上げる そこにはまだ厚い雲が空を灰色に染めていた 「雨は…止んだか、」 誰に言うでもなく呟く (……タタタタタ) 遠くで銃声が聞こえた 教団か?軍か?それとも… だが、今はそんな事はどうでもいい ここも直に戦場となるだろう 早々に立ち去ろう 寝起きの体を無理やり起こす 傍らにある竹製の水筒と僅かに残った軍から奪った食糧を担ぐ 「フゥ…」 短いため息をつく そして壁に立てかけてあったレールガンを掴む そしてその横に立てかけてある長い刀を見る 刀、と言うには少し外見が異質なそれ 黒く長く薄い装甲がいくえにも蓄積されたような外見 刀、より大剣 それを掴み背中のホルダーにおさめる そして裏口であっただろう場所を出て外にでた
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