鈴木美咲記憶喪失編

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「うーん……」 鈴木美咲は悩んでいた。何を?それは……… 「夕飯が思いうかばない…」 ということである。実家にいるのならこんなことを悩まずに母親にまかせられるが、そういうワケにもいかない。 なぜかというと、一人暮らし――ではなく二人暮らしをしているからだ。それも、男の恋人と……。 しかも、その恋人はいくつもの賞をとったことがある有名な小説家、藤堂 秋彦なのであった。 鈴木美咲と藤堂秋彦。その2人の接点はまず、美咲の兄の親友が秋彦でよく美咲が幼い頃に遊びきてくれたことから始まった。そして、美咲の大学受験手伝い(家庭教師)を兄が秋彦に頼み、家庭教師とその生徒という関係の時に2人の想いが通じあい~――…… という流れで2人は恋人という関係にある。 ご存知ならありがたい設定だ。 2人は現在同棲している、理由は家族が大阪に転勤したからだ。
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