31人が本棚に入れています
本棚に追加
屋上の重たい扉を開くと、まだ先輩は来ていなかった。
「あれ‥‥?」
「宮下ーこっち。」
小さい声に振り返ると物影から先輩が顔を出している。
「‥‥どうしたんですか。」
「いや、何か今日女子たちの目線が怖くて。」
あぁなるほど、先輩もしかして今日がバレンタインデーだって気付いてない?
「んで、どうした?部の奴ら言うこと聞かないとか?」
「えっ‥‥違います。」
「そうなの?最近顔出してないからな。宮下見たら久々にサッカーしたくなった。」
天然な先輩の発言にみるみる顔が赤くなっていくのがわかる。
最初のコメントを投稿しよう!