どこまでも

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いつの間にか意識を無くしていたことに気がついたのは、目覚めた時僕を覗き込む黒澤さんと黒澤さんの親友の松宮さんの二人の顔が見えたからだ。 慌てて飛び起きようとしたが肩を黒澤さんに押されてしまい、また横になる。 「寝てないとだめだよ、すごく酔ってたから」 黒澤さんは優しい声色で言ってくれた。 「都久葉君、寝顔可愛いんだね」 松宮さんが言う。僕はまた顔が赤くなるのを分かりつつそっぽを向く。 「耳まで真っ赤…可愛いなぁ…持って帰って癒されたい」 「ちょっと実花、やめなさいよ、都久葉君が困るでしょ」 実花、もとい松宮さんは「はーい」と渋々了解して僕から少し距離を取る。 「あ~…僕…いつの間に」 「ほんの少しの間、私が離れて少ししたら同僚の子が都久葉君がすごい勢いで飲んでるから止めたほうが良くないかって言うもんだから、お酒を奪って横にならせたのよ」 どうやら大変迷惑をかけてしまったらしい。 僕は慌てて黒澤さんと松宮さんに謝った。 「ごめんなさい、迷惑をかけてしまって」 黒澤さんは笑って「いいのよ」と言い、松宮さんは「可愛い寝顔が見れたから」と僕としてはあまり嬉しくない理由で許してくれた。
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