どこまでも

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それから程なくして花見はお開きになり、僕は自宅へと帰宅する。 花見は夕方から行われ、現時刻PM11時。 家は早寝な両親なため、真っ暗だ。鍵を開け、中に入って施錠すると風呂にも入らずベットにダイブし、そのまま夢の世界へと落ちて行った。 翌日、目が覚めた僕は時計を見て大慌てした。 慌てて支度する僕に母が何事かと部屋にやってきた。 「あんた何やっとるん!?」 「何って仕事行かなきゃ」 返答すると、母は呆れた顔で言った。 「花見の翌日は休みやって言ってたのはあんたやろ?ボケたんか?」 母にそう言われ、僕ははっとして支度していた手を止めた。 「昨日飲みすぎたみたい…はぁ………シャワー浴びてくるよ」 母にそう言いスーツを脱ぎ、着替えを手に風呂場へと行く。 少ししてシャワーから出た僕は手早く体を拭くと髪を乾かしリビングへと行く、母は既に仕事に行っていていない。 冷蔵庫から水を取るとそれを一気に飲み干す。 冷たい水がほてった体を冷やす。 せっかくの休みを家でゴロゴロ過ごすのも嫌になり、高校の頃よく通った場所に絵を描きに行くことにした。 こうみえても中学、高校と美術部だった僕は絵が得意だ。描くのはもっぱら風景画だが、今から行く公園は近く、さらに地理的にも高い位置にあるため景色が綺麗だ。 高校時代コンテストにその公園から見える街を描いて出した事がある。結果は銀賞だった。 後にも先にもそれが最後だったが中々いい思いでだったのを覚えている。 バックにスケッチブックとペンを入れて携帯と財布を持つと、僕は意気揚々と出掛けるのであった。
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