117人が本棚に入れています
本棚に追加
「そういえば、結局どうしたの?矢口君」
紅城がオレにそう訊いてきた。
「あ…えっと、オレが傷口を開かせてしまったというか…ね、3組の天祢冬子さんにフラれた記憶をちょっと…」
「へぇ…て事は…」
紅城は少し考える素振りを見せて、次にオレにとって衝撃的な一言を浴びせた。
「捺希が天祢さんに告白されたのかな?」
「!!!!」
「当たり?」
「………」
相変わらずその洞察力は天晴れだ。
紅城はオレの親友でありながら、謎キャラであり頭のキレる奴(その上イケメン)。
だから紅城に相談したかったんだ。
夢に思えていた昨日が、オレの脳内で現実だと修正されていく。
「……紅城、実は…」
オレは、紅城に打ち明けた。
最初のコメントを投稿しよう!