必然の出会い

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もともと過去の記憶など持っていなかった俺にとっては、何が正しくて何が間違っているかはわからない。 黒の悪夢(ブラック・ナイトメア)は正しいことのために、正義のために殺しをしていると聞いた。 イコール、黒の悪夢(ブラック・ナイトメア)は正しい、ということ。 記憶のない俺にとっては、ものの善悪を判断するには組織を基準にするほかなかった。 そして、その組織を基準にしたところ、この世の中は悪だ、人間の存在は悪そのものだ、と思える。 当然、そんな世の中にいる自分、そんな存在と同じ構造から成り立っている自分も悪そのものだ、と思う。
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