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「これが本気?」
そう一言言うと走り出した。
スピードが増すごとに炎と同化していき、そして……
―ジュウッ……
ユウは両手で双子の腹を貫いた。
人の肉が焼ける嫌な臭いが辺りに広がる。
「かはっ……つ…強いね、お兄さん……。」
「あんたが一番…弱い……って聞いてたから…油断しちゃった………。」
「俺は強くないよ?だって、ほら今痛くないでしょ?俺は弱い。」
「確かに……。」
「でも、……弱いんじゃ…なくて………甘い…。」
双子の呼吸はだんだん浅くなる。もう炎と同化していないユウは両手を引き抜く。
「「バイバイ…お兄さん達……。」」
目から光が消え、双子はドシャリと倒れた。
ユウはその体に炎を放ち、消えて灰になるのを見届けてから、躊躇しながらヒカルの方へと振り向いた。
「行こっか?」
ユウはぎこちなく笑う。
それをヒカルは満面の笑みで迎え血に染まったユウの手を引いた。
「早く行こ!皆待ってるから。」
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