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五人が入ると刺さるような視線と殺気が降り注いだ。
真っ暗でどこに何があるか、わからない状態で部屋の中を進んでいく。
途中、グシャグシャとあまり聞きたくないような音が聞こえたがあえて無視した。
「誘導しといてなんかないの?」
コウイチが声を響かせる。
すると……
「いやぁ…すまないね、たった今明かり役が喰われてしまって。」
だれかが言い終わると明かりが点いた。
「っ?!!」
「あはは、こいつはなんでも喰うんだ。」
ユウは顔を引きつらせた。
今喋った奴は皆よりもかなり高い位置に座っていて、その足元にはレオが陣取っている。
「俺も手の付けようがなくて困ってるよ。」
男が指すものは今五人の目の前にいて現在進行形で何かを喰っている。
デップリと太った人は、口の周りを赤く染めて肉片をこびりつかせていた。
「ぐふふふっ、一緒に遊んでくれないから食べたくなるんだよぉっ。」
手にあるのは恐怖に目を見開いた頭があった。
それはもう動かない。
「頭領ぉ新しい玩具?遊んでいいの?」
「いいって言うまでダメだ、喰うのもだ。」
ちぇっとそれは言い持っていた物を口に詰め込んだ。ばきょっと骨をかみ砕く音が響く。
「……お前…どこかで見たことある………。」
「くくっ…、そうだろうな。俺は全部知ってるぜ、ユウ。」
「どうゆうことだ。」
「そのまんまだよ、まぁ今は教える気はないけどな。」
男はニタリと笑い意味ありげに言った。
「俺は手を汚したくない。お前らなんとかしろよ。」
そう手下に告げ、奥へと消えた。
「おいっ待てよ!」
ユウが足止めしようと炎を放つがだれかに弾かれた。
「お前の相手は俺だ。」
四人高い所からユウ達を見下ろしている。
いつの間にか溢れていた人は消え、今部屋にいるのはユウ達を含めた10人となっている。
なぜ一人増えているかと言うと先程人を喰っていた奴の行き場がないため自然と残ってしまった。
「ぐへへっ、れーつっ俺こいつら倒したら食べてもいーい?」
「いいんじゃねえか?あいつはどう言うかはしらんが……。」
「………れ……レツ?どうして……。」
「んっ……おぉ、ヒカルじゃん。元気してた?」
「ヒカル、どうゆうことですか?なんであいつを知ってるんですか?」
ヒカルに四人が詰め寄る。
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