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「さて、……あの二人は二人で始めたみたいだし、俺はお前とお手合わせ願いたい。」
WCJCの内の一人がヒカルを指した。
「いーよ別に。じゃああっちの方でやろ?」
「わかった。俺はアヴァール、あんたはヒカルだな?」
「おうっ。ウヒャヒャッ、なんか楽しくなりそっ!」
そう言って風に乗って飛んで行ったヒカルを見てアヴァールは驚いた。
「普通室内は飛べないだろ?」
「えっ?アヴァール出来ないの?自分で風を創ればいいんだよ。」
「なるほど、そうゆう事か。」
ニッと笑いアヴァールも飛び出した。
「ユウ、お前は俺とだ。」
レツはいつの間にかユウの後ろに回っていてユウの服の襟を掴んで引っ張っていった。
「なっ……ちょっと!」
「待ったなし。」
「お前何様だよ!」
「フン、じゃあ俺様?」
「ムカついてきた……。」
「あのさ、ホントに覚えてねぇんだよな?」
「はっ?何のことだ………うっ…あ゛っ…。」
ユウが顔を歪めた。
頭を抑えしゃがみ込む。
「やっぱ覚えてねぇか……。」
「うっ………お前は…俺の何を知ってるんだ……。」
「ふっ…じゃあ全て…とでも答えておこうか。」
レツはニタリと笑いユウに顔を近づけた。そして襟首を掴みさらに引き寄せる。
本当に全てを見透かされているようでユウはドキリとした。
「知りたかったら俺に勝ってみろ………お前の知りたい真実はその先にある。」
レツはパッと手を離した為、ユウは尻餅をついた。
「ホント前からお前って鈍臭いな?」
ボソリとレツがいい、ユウを見下す。
その様子を見ていたハヤト達は正面に向き直り、これから自分の相手になるであろう人を見た。
すると先程ナイトの名前を教えてくれた青い奴がハヤトを指差す。
「お前……拒否権は認めない。」
「へぇ…やってやろうじゃん?」
「………来い。」
二人は走り出した。
「じゃあ、おいらはこいつだね………って、あれ?いない!」
「ぐひゃひゃっ、おにーさん遊んでくれるのぉ?」
「あの体型だからって油断はいけないねぇ……。」
コウイチは後ろに飛びのく。
直後、コウイチがいた所に巨大な手が落ちた。
「ありゃりゃっ、ダメだよぉ、逃げちゃあ!」
「やだ、死にたくないもん。」
「じゃあ遊んでくれるのぉ?」
「さあね?」
コウイチは氷の柱で相手の手首を貫いた。
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