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「痛い、痛いよぉ!ぐふふふっ、なんでこんなことするのぉ?」
直後奴は目の前から消え、コウイチは吹っ飛ばされた。壁がへこむほど強く叩き付けられる。
「ぐはっ……痛ぇ…。」
「目には目を、歯には歯を、今のは同じ痛みだよぉ。」
「厄介だねぇ……うわっ!」
パンチが入ったが寸での所ですり抜けた。
「タ・シイア!」
コウイチが唱えると真っ白な靄が二人を覆った。
「何これぇ、真っ白け!」
「霞の塔……無限の迷宮だょ。」
その頃………
―リュウヤVSナイト―
「なんだてめぇっ、避けてばかりじゃねぇか!」
「……………。」
赤目状態のリュウヤは次々と放たれる電撃を舞うように避けナイトを見定めていた。
「なんとか言えよっ!」
「……………エクレール。」
リュウヤが放った稲妻は一瞬でナイトの所に到達し左腕を吹っ飛ばした。
「んふふ、どうです?」
「今まで……この…タイミングを…図ってたのか…。」
「そうじゃなければ何なんですか?」
「っざけんな………ざけんなよ……ざけんじゃねぇぞっ!」
パンッと弾ける音がして閃光が
飛んだ。
「んふふっ、やれば出来るじゃないですか?」
「はっ、ガキ扱いすんじゃねぇよ。」
ツゥ…とリュウヤの頬に血の筋を作った。
口に入りそうになった血を舐めながら手をナイトにかざした。
「全部弾いたと思ったんですけどねぇ…。」
「油断大敵だぜ?」
「んふふ…油断なんてしませんよ、一応戦場ですからね。まぁ………雑魚相手ですから全力じゃなくても倒せますが……。」
「…いちいちムカつくな、お前。どうせあいつら以外に友達いねぇだろ。」
「んふふ、失礼な………ちゃんといますよ。」
ナイトは身の危険を感じたが、時すでに遅し。リュウヤは真っ黒な笑顔をナイトへ向けていた。
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