十五章

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暗い…… 暗い…… 上も下もわかんない…… どこ…… みんなどこ…… 俺のこと見つけてよ さっきから探してるのに 見つかんないんだ…… あれ……俺……… 何探してたんだっけ? 目的もないのに何探してるんだろ わかんない……わかんない……… ぐるぐる巡ってもう何がなんだかわかんないや…… 何だろう……あの光…… 懐かしい………緑色……… あっ……変わった…… 黄色……紫……青……… そうだ……あれは……仲間の色 自分の色…… 何だっけ……思い出せない…… 光が……怖い……… ―大丈夫だよ………? ヒカル………? ―俺らがついてます。 リュウヤ……… ―ユウちゃんは一人じゃねぇ ハヤト………? ―おいら達は五人で一つだよ コウちゃんっ……… そうだ……俺らは一つ 赤は俺の色…… 弱い自分に負けちゃいけない…… 視界が真っ白になった。 闇が消えたのか心なしか俺の体は軽かった。 スッと一瞬何か風景が横切った。その風景を俺は知っていた。 それの過去は知らない、けど、 どうなるかはわかっていた。 直後四色の光が俺を掴むように 意識の底から引き上げた。 .
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