0人が本棚に入れています
本棚に追加
生き急いでいた。
はずなのに、まだやり残したことばかりが目につく。
そのことだけが悔やまれた。
でも、だからといってもう時間はない。
残された時間は、あと残りわずか。
私には無限だと思っていた時間が、今日、カウントダウンに変わる。
死へのカウントダウン。
なのに、不思議と怖くなかった。
これは強がりでもない。
なんとなく、今日の日のことを予測していたんだと思う。
だから、私は死んだらあの空と一体化するだけ。
私は、空になる。
ただ無機質な、それでいて色んな色や顔を持つ空に―――。
私はそんな空に近い将来なるのだ。
そして、あの空からこの世を眺める、そんな日がもう時期来るのだ。
最初のコメントを投稿しよう!