0人が本棚に入れています
本棚に追加
「躰は、大丈夫なの?具合は?何かあったら、すぐに帰って来なさいよ。分かった?」
母の甲高い声が、耳から離した携帯から漏れる。
「うるさいな~。分かったから、もう切るね」
「それより、叔父さんのところにはいつ行くの?こっちから、アンタが行く日を教えてあげないと、むこうも困るでしょう?」
「え~。行くか分かんないし…。それに、気を使われてもヤダしな…。お母さんのことだから、どうせアタシの病気のこと、言ってあるんでしょ?」
「それは…。もしアンタになんかあったら、困ると思って…」
「あっ?もう電池切れるから、切るね。じゃあね」
そう言って、母の返事を待たずに携帯の電源をオフにした。
半ば強引でもある。
でも、こうでもしないと母の話は終わらないのだ。
ま、いつものことなんだけど…
最初のコメントを投稿しよう!