273人が本棚に入れています
本棚に追加
彼が愛しているのは、彼とは正反対の性格をした彼。
柔らかい太陽みたいな笑顔が似合う人。
誰にでも別け隔てなく優しい人。
人の痛みををわかってあげれる人。
阿井雅。
自分の友人のなかで、郡を抜いて優しい彼が、寿の好きな人。
「寿、明日…ひま?」
「悪ぃ、明日は阿井ちゃんと約束してる。」
「そ…か、わかった。ごめんな。」
寿の部屋。
いつものように遊びに来ては、仕事とか、雑誌とか、友人と話すような会話。
恋人のような甘さは、ない。
代わりにあるのは、親友みたいに、なんでも話せる仲。
そして、明日は、
「たぶん、泊まると思う。」
付き合って1年目の記念日。
.
最初のコメントを投稿しよう!