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暗闇に一つ輝く月。
その存在のお陰で周りが
青白い輝きで照らされている。
そのせいなのか、
今景がいるここ
何処にでもあるありふれた
河川敷が何故か神秘的に感じられる。
景「ただの河川敷なんだけどなぁ・・・」
不気味な静けさが怖いのか、
土手の斜面に
腰を下ろして独り言を言う。
静か、とは言うが川の音と虫の声だけが聞こえているのだが。
数十分はこうしていただろうか。
警察に巡回でもされていて
見つかったら面倒である。
確実に深夜徘徊とかそんな感じで。
何しろ、親に黙って此処に
来たのだから。
虫も寄ってきて五月蝿いので、
そろそろ帰ろうかと腰を上げると
目の前の空間が
割れた。
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