遭遇。

2/6
前へ
/26ページ
次へ
暗闇に一つ輝く月。 その存在のお陰で周りが 青白い輝きで照らされている。 そのせいなのか、 今景がいるここ 何処にでもあるありふれた 河川敷が何故か神秘的に感じられる。 景「ただの河川敷なんだけどなぁ・・・」 不気味な静けさが怖いのか、 土手の斜面に 腰を下ろして独り言を言う。 静か、とは言うが川の音と虫の声だけが聞こえているのだが。 数十分はこうしていただろうか。 警察に巡回でもされていて 見つかったら面倒である。 確実に深夜徘徊とかそんな感じで。 何しろ、親に黙って此処に 来たのだから。 虫も寄ってきて五月蝿いので、 そろそろ帰ろうかと腰を上げると 目の前の空間が 割れた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加