基本。

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紫「そう言えば、貴方名前は?」 景「長月 景です」 知らなかったのかと思う。 この人は自分の何を 知っているんだろうか。 紫「景、呼び捨てでも構わないかしら?」 景「ああ、大丈夫」 先ほど紫と名乗ったこの少女は、 淡々と話し始めた。 紫「貴方が今此処にいる世界は貴方が住んでいた世界とは、 結界で仕切られた別の世界。 人間はもちろん妖怪や妖精、 幽霊・・・色々暮らしている 平和的な世界」 最高じゃないか、そう思った。 紫「でも、やはり揉め事や 争いは憑き物でね、 これを解消するために ある『ルール』が 大事になっているのよ」 景「何です、それ?」 紫「揉め事や争いの解決法に 使われるほかにも、暇つぶしや、遊びにも使われる。 でも、これにも更に、 ルールが存在する。それは、 相手の命を奪わない事。 これが有って初めて、 スペルカードというのが成り立つのよ」 景「あの・・・『スペルカード』って 何ですか?」 紫「景・・・」 景「はい?」 部屋にグゥと腹の音が響く。 紫「お腹が空いたわ・・・ 何か食べながらでもどうかしら?」 景「俺は構いませんよ。」 紫「そうと決まれば・・・藍!?」 景「・・・・・・」 紫「・・・・・・」 紫「らーん?」 一向にランという人物が 来る気配はない。 一つ溜め息を吐いた後、ボソリと 紫「盗ってくるか・・・」 呟いた。
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