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景「え、ちょ、今なんて・・・」
紫「いいからいいから♪」
するとまた紫の手元に空間が割れ
―――――景が落ちた時程ではない―――――
そこに手を入れ、探る。
そして次に手が見えたときには、三色団子が数本、
それにしがみつく一人の女性が
貞子のように空間から出て来る。
景「うおぉ!?」
?「私のお団子ぉぉぉ」
とても必死だ。
紫「幽々子!?しまった・・・
まだ起きてたのあんた・・・」
幽「小腹が空いたからちょっと
食べようと思って台所行ったら
貴女のスキマから伸びてきた手が
私のお団子を盗ろうとしてたから
必死に掴んだら・・・」
涙目。
相当必死だ。
紫「わかった、わかったわよ。
一緒に食べましょ?」
幽「嫌よ」
キッパリ言った。
この団子はかなり大事な物なのか。
景「・・・」
ただ見守るしかない。
お互いに団子を引っつかみ合い、
口論を続ける少女達・・・
なかなかシュールだ。先程の髪が桃色の女性、幽々子さんはまた紫さんの割れ目・・・もといスキマから
「食べ物は命と同じよ!」
と団子片手に一言言って帰っていった。
紫「さてどうしましょうかねぇ、
貴方を食べる訳にはいかないし・・・」
食べるって。
景「人間は食材ですか・・・此処は」
紫「そうでも無いわよ?
そういうのも居るけど」
景「聞かなかったことにしますよ」
紫「それが賢明かしらね。
じゃあ私は寝るわ。
貴方は其処の中に布団有るから
敷いて勝手に寝てちょうだいね?」
押し入れを指差し、そう言うと
スキマへ入って行った。
景「はぁ・・・」
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