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あや『あ゙ーもう!聖夜泣きすぎ!』
凛『泣かないんじゃなかったの?』
遼『ほんとだよー!』
聖『だ、だって…っ』
だってもクソもないわよ!
そう強く言いたい所なんだけど、泣き虫聖夜を久々に見て呆れてしまう。
ほんとは皆も泣きたいはずなのに、聖夜の子守りで泣けない。
私だって泣きたいわよ、ばか聖夜。
こと『まあ、まあ、泣き虫は放っておこうよ』
元太『それ、聖夜傷つくんじゃない?』
こと『…なによ、文句ですかー?』
元太『いや、別に…』
いつも通りすぎて腰抜けよ。
羅夢姐さんの時みたいに、もっと泣けるものだと思ってた。
だけど、そんなこともなくて、ほんといつも通り。
でも逆に、それで良かったのかも。
なんだかそれが私たちらしいかな、なんて思った。
あや『ほら、ハンカチ』
聖夜『え、あやのが優しい…』
あや『…なに?文句でもあんの?』
凛『聖夜ばか!』
遼『あやの、落ち着いて!』
元太『聖夜、逃げろ~!』
こと『逃げてもムダだと思うよ~っ』
いつも通りすぎて笑えるけど、このやり取りも今日で卒業なんだな。
そう思うと淋しくなってきた。
羅夢姐さんたちも、そうだったのかな?
凛『…あやの?』
あや『ん?』
凛『卒業しちゃうの寂しいけどさ、私たちずっと仲間だよ!』
こと『うん!うちら卒業してもまたここに来ようよーっ♪』
遼『そしたらまたココでこんなやり取りしよう?』
聖夜『…うん、そうだな。別れ、じゃないよな』
元太『そんで、みんなが好きな天てれは俺に任せなさ~い♪』
こと『頼りなーい』
あや『凛、任せたよ!』
凛『あいあいさー!』
元太『ちょっとちょっとーっ!』
こんな雰囲気がすごく大好きで、それぞれ違う道を歩むけど、きっと私たちなら大丈夫だよね?
だから凛、元太。
私たちの分まで頑張りなさいよ?
―見てるから―
(二人の頑張る姿、みんなで)
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