触れてほしいのに

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「あれ、お前どうしたのそれ」 「あ?」 担任の銀八が俺の頬の絆創膏を指さしながら聞いてくる。 「…うっせーな。転んだんだよ」 「お前、顔から転んだの?」 「うっせーって言ってんだろ」 「まったくー…晋ちゃん。喧嘩は駄目よ」 「誰が晋ちゃんだよ。死んでくれ」 いつもなにかと絡んでくる、よくわからない男教師だ。 「先生に心配かけさせないでよねー晋ちゃんはホント手がかかる子なんだからー」 「…つきあってらんね」 「うーそ。待ってよ高杉」 腕を掴まれた。 「んだよ。まだ何か用あんのかよ」 「目、閉じて?」 「…はぁ?意味がわからねぇ。離せ」 「ほら、いいから!すぐに終わるから」 目閉じてって…何企んでンだこの男。 まさか変な事されねーだろうな?
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