175人が本棚に入れています
本棚に追加
カランカラン……
(´・ω・`)「いらっしゃい」
夕方の5時を回った頃、俺は一軒の喫茶店に入った。垂れた眉の、初老のマスターと向かい合う形のカウンターの、一番端の席に座った。
なかなか良い雰囲気の店だ。薄暗い照明と、焦げ茶の木材で組まれたカウンター、壁や床も同じ木を使っているようだ。
あと2時間で、俺の平和な日々が戻って来る。それまで、この店で過ごす事に決めた。
(´<_` )「マスター、おすすめは?」
(´・ω・`)「このオレンジジュースはサービスだから、とりあえず飲んで落ち着いてほしい」
コトリ。マスターはオレンジジュースをカウンターに置き、俺の前まで滑らせた。
(´<_` )「………オレンジジュース?」
(´・ω・`)「君、まだ未成年だろう?」
(´<_` )「!」
俺は自慢ではないが、落ち着いて大人びているとよく言われる。酒を買うんでも、16の頃からか、年齢確認されたことはない。
(´・ω・`)「僕から見たら、まだまだ子供だよ」
(´<_` )「…………」
どうも、マスターを騙す気にはなれなかった。いや、騙せる気がしなかっただけか。きっとこの人には、19歳と20歳の違いがはっきり見えている。
(´<_` )「……いただきます」
俺は大人しく、マスターが出してくれたオレンジジュースに口を付ける。甘く、少しすっぱく、そしてほのかに苦い。
大人ぶった、オレンジジュース。そんな印象を受けた。まるで……
(´・ω・`)「まるで、君のようだろう?」
、
最初のコメントを投稿しよう!