175人が本棚に入れています
本棚に追加
ははは、と笑いながら言った兄貴はやっぱり、あの頃に見た優しい兄貴と一緒だった。残り時間は1分を切って、いよいよ最後が近付いてきた。
(う<_と )「……兄貴」
( ´_ゝ`)「ん?」
(´<_` )「………俺、信じてやるよ」
( ´_ゝ`)「え……?」
(´<_` )「天国。信じてやるって言ってんだよ、そこで兄貴とまた会えるなら」
( ´_ゝ`)「……………」
(´<_` )「俺がそっち行った時、また話しようぜ。話すこといっぱい考えとくから」
( ´_ゝ`)「弟者…!!」
(´<_` )「また会おうな、兄貴」
俺が、ふっと笑ったのとほぼ同時に、兄貴がこの部屋から消えた。眩しく光るでもなく、一瞬にして。兄貴はこの地球上から、消えた。
その場は、まるで今の間に何もなかったかのように静まり返った。しかし、絨毯には二人分の涙の跡がはっきりと残っている。
(´<_` )「人が一人生き返ってんだ……本当に、天国くらいあってもおかしくねぇかもな」
長年の仏頂面で固まった俺の顔で、うまく笑顔は作れていただろうか。俺の笑顔は、兄貴に届いただろうか。
……知ってるのは、兄貴だけ。
俺がそっち行くまでは、わかんねぇことだな。
、
最初のコメントを投稿しよう!