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「本日、貴方の元に派遣されたアンドロイドでございます。
今日から勝手ながらにお邪魔しますのでよろしくお願い致します」
「はぁ?!」
――アンドロイドってようするに……ロボットって事だよな
ってか、何がどうなって勝手にお邪魔する事になってやがんだ……。
俺は驚愕の声を上げながら、目の前にいるアンドロイドから後退りする。
アンドロイドは黒いスーツのように真っ黒で短い髪を揺らしながら慌て出す。
「あ、いやその……だから怪しい者じゃありませんって」
「怪しすぎるっての、ロボットが俺に何のようがあるってんだ!」
そう言って俺は相手を睨み付けた。
しかしアンドロイドは何故か笑みを溢し、俺の前で片膝を付く。
「アナタを守るためですよ……姫」
そして、そっと俺の手の甲に口付けをした。
「っざけんな!」
俺は一瞬頭が真っ白になるものの、すぐに我に帰り、相手の手を振り払う。
奴からかなり距離を取り、羞恥で髪を掻き上げる。
心臓の鼓動が耳の直ぐ近くで鳴っているような感覚に陥る。
それほど心臓がバクバクだと言う事だろう。
「あ、すみません。まずは説明をした方がいいですよね」
――当たりめぇだろ!
俺は心の中で呟いた。
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