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商店街の中央の時計が5時55分になった。
憂は、店の前に座りケースからアコギを取り出した。
あぐらをかいた足の上にアコギをのせ、由実からもらったジュースに口をつけた。
「はじめよっ!」
深呼吸し、憂は自分のピックを持ち弦を鳴らした。
乾いたギターの音色が響きわたった。
立ち止まる人々を横目に自分が思うまま、かき鳴らした。
前で座ってた由実が
「前に来てやってくださ~い 今から何曲か歌うので!」と言った。
ぞくぞくと見に来る人達。
憂は、ドキドキしていた。
そして、ギターを止め
「櫻井 憂です。16歳です。今日は、ありがとうございます。これから1曲歌うのでぜひ聴いてください」と言いまた弾きはじめた。
人は、パッと見て15人ほど、みんな私の歌を聴いてくれてると思うとすごく感謝の気持ちが込み上げてきた。
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