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ーダブリスー
「エド、アル!アル…お前、体を取り戻したんだね?」
「はい。僕と言うよりは兄さんなんですが…」
「エド、お前は?」
「左足を取り戻しました。右腕は失敗しましたけど…」
僕らの師匠、イズミ・カーティス。修業時代は厳しい師匠だったけど…。
「そうか…よかったね、二人とも」
今はこうして体を取り戻した事を喜んでくれている。
「ありがとうございます。…師匠、体の方は?」
「…あまり良くないね。ここしばらくはベッドの上だ」
「そうですか…」
師匠は最近また体が弱くなったらしい。そのせいでベッドからなかなか起き上がれないらしい。
「せっかく来てくれたのに悪いね。組み手でもしてやりたいけど…」
「「け、結構です!」」
師匠と組み手なんてとんでもない…。思わず兄さんと声が揃った。
それから少し師匠とは話をしてダブリスを離れた。
「次はセントラルか…あ~あ、クソ大佐に会うのは嫌だな」
「何言ってるんだよ、兄さん。大佐にはお世話になったんだからちゃんとお礼言わないと」
「…世話ねぇ…」
兄さんの大佐嫌いは相変わらずのようだ。
僕は今だにどうして兄さんが大佐を毛嫌いするのかわからない。僕からしたらいい人でしかないから。
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