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暫くして、微かに冷たい風が俺の頬をなぞり目を覚ました。
閉めたはずの鍵が開いていて窓が開きっぱなしになっている。
「おっかしいな…」
窓を閉めようとベッドから起きあがろうとするが体に圧力を感じ上手く起き上がれない。
「宍戸さん」
すると、聞き慣れた声が俺を呼ぶ。
「長太郎?」
「はい!よく分かりましたね」
俺の目の前に黒いマントを身にまとった長太郎が現れた。
「な、なんだよ?その格好?!」
「シーッ!家の方が起きてしまいますよ」
俺の口にソッと人差し指が添えられたと思えば、優しい触れるだけのキスが額から頬へそして唇へ降ってきた。
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